胃カメラ (胃内視鏡検査)のQ & A | 久留米市 | 井星医院 | 内科 | 胃腸科 | 内視鏡内科
胃カメラ のQ & A
Q1.
胃カメラ(内視鏡)を受ける前に一度受診する必要はありますか?
必ずしも事前の受診は必要ではありません。
検査に慣れている方や、すでに当院ホームページなどで情報をご確認いただいた方は、お電話で直接ご予約いただけます。お電話の際には、胃カメラ(内視鏡)を受ける際の注意点もご説明いたします。
一方で、検査に不安がある方、詳しい説明を希望される方、多くのお薬を服用中の方などは、あらかじめ受診いただくことをおすすめします。
Q2.
前日の夕食は普段通り食べても大丈夫ですか?
はい、召し上がっていただ いて構いません。 ただし、夕食は 21時までに終えてください。繊維質を多く含む食材は多くとると残りやすくなりますのでお控えください.21時以降は固形物の摂取を控え、水分のみ摂取可能です(水やお茶などに限ります)。
Q3.
当日の朝、薬は飲んでもいいですか?
原則として、糖尿病の薬(血糖を下げる薬)以外は服用できます。詳しくは事前診察でご確認ください。
糖尿病のお薬(内服薬・インスリンなど):検査前は服用しないでください。
その他のお薬(血圧の薬、頭痛薬など):朝食は抜きですが、普段通り服用していただいて大丈夫です。
薬の種類や量が多い場合:検査時に観察の妨げになることがあるため、できれば検査予定の2時間前までに服用し、コップ1杯程度の水でしっかり流してください。
Q4.
当日、検査前に水分は飲めますか?
はい、飲めます。
飲めるもの: 水、無色透明のスポーツドリンク、薄い色のお茶(麦茶・緑茶・紅茶など砂糖・ミルクなし)
飲めないもの: コーヒー、牛乳、ジュース、乳製品入り飲料
脱水を防ぐために水分はしっかり摂っていただいて構いませんが、検査の60分前までにお済ませください。
Q5.
血をサラサラにする薬(抗血栓薬)を飲んでいますが、胃カメラ(内視鏡)は受けられますか?
はい、受けられます。
抗血栓薬を服用中でも、胃カメラでの観察検査は可能です。
ただし、生検(組織を採取する検査)や処置が必要な場合には、薬の種類や状態によって対応が変わります。
その際は主治医と相談のうえで安全に検査を行います。
生検を行うかどうかは、そもそもの必要性や肉眼での観察(内視鏡診断)の確かさに基づいて判断されます。
適切な判断と技術を持つ医師による検査を受けることで、不要な生検を避け、より大きな利益を得られる可能性があります。そのため、信頼できる医療機関で検査を受けることも大切です。
当院では、生検の必要性を十分に検討したうえで行っており、患者さんにとって最も利益のある形で検査を進めています。また、抗血栓薬を服用中でも、必要と判断した場合には生検を実施することがあります。
Q6.
誤って朝食を食べてしまいましたが、検査は受けられますか?
原則として、別の日に改めて検査を行うことをおすすめします。
食事をしていると、胃の中に残った内容物のために十分な観察ができず、安全に検査が行えない場合があります。
ただし、食事の量がごく少なかった場合や内容によっては、昼食を抜いて午後に検査が可能になることもあります。その際は状況を確認しながら、時間を調整して予定通り検査を行えるかを検討しますので、ご相談ください。
Q7.
胃カメラは鼻からも受けられますか?
はい、鼻からの胃カメラ([o]経鼻内視鏡)も可能です。
鎮静剤を使わずに、できるだけ楽に検査を受けたい方におすすめです。経鼻内視鏡は口からの検査と違い、舌に触れないため「オエッ」となる反射が起こりにくいのが特徴です。
Q8.
胃カメラは鼻からと口から、どちらがいいのですか?
ご希望や体の状態にあわせて選べます。
鎮静剤を使わずに検査を受けたい方には、鼻からの胃カメラ([o]経鼻内視鏡)がおすすめです。スコープが細く、舌に触れないため「オエッ」とする反射が起こりにくいのが特徴です。
ただし、鼻からの検査に抵抗がある方や、運転のため鎮静剤を使えない方には、極細のスコープ(先端約5.4mm)を口から入れる方法もあります。この場合も比較的楽に受けられる方が多いです。
一方で、鎮静剤を使う場合は、鼻からでも口からでも苦痛の少ない検査が可能です。口からの検査では少し太めのスコープが使えるため、精密な拡大観察や処置に適しています。
当院では、鼻から・口からのいずれの方法にも対応していますので、ご希望にあわせてお選びいただけます。
Q9.
鎮静剤を使わずに検査はできますか?
はい、可能です。
当院では、最新の極細径(5.4mm)の経鼻内視鏡を導入しています。鼻からの胃カメラは舌の付け根に触れないため「オエッ」となりにくく、鎮静剤(眠くなる注射)を希望されない方に大変おすすめです。鉛筆よりも細いスコープで、画質もハイビジョンに匹敵します。
また、このスコープは口から挿入することもでき、通常の内視鏡よりかなり楽に受けられると感じる方も多くおられます。経鼻に抵抗がある場合は、喉の麻酔のみで細径スコープを使用し、鎮静剤を使わずに検査することも可能です。この方法で十分満足される方もいらっしゃいます。
Q10.
胃カメラは初めてですが、不安です。大丈夫でしょうか?
多くの方が同じように「初めてで不安」と感じて来院されますので、ご安心ください。
ご希望に応じて、鎮静剤(眠くなる麻酔)を使用し、検査中の記憶がほとんど残らないようにすることも可能です。 実際に受けられた方からは「気づいたら終わっていた」「これなら次も受けられる」という声を多くいただいています。以前に他院でつらい経験をされた方も、当院で安心して検査を受けられるケースが少なくありません。
また当院では、内視鏡の種類(経鼻・経口)、観察の順序や送気の工夫、所見に応じた検査時間の調整、鎮静剤・鎮痛剤の使い方、必要に応じて精査を行うかどうかなど、複数の要素を組み合わせて最適な方法を判断しています。これにより、初めての方や過去に辛い経験をされた方でも、できる限り負担を少なく検査を受けていただけるようにしています。
Q11.
以前の検査がとても辛かったのですが、大丈夫でしょうか?
はい、大丈夫です。安心してご相談ください。
胃カメラ検査には、内視鏡の太さを細くする方法や、鎮静剤・鎮痛剤の使用、操作方法や検査時間の工夫など、さまざまな対処法があります。
当院では、これまで数多くの難しい症例に対応してきた経験豊富な内視鏡医が検査を行っています。また、本当に胃カメラが必要かどうかも含めて、ご相談いただけます。
Q12.
キシロカイン(のどや鼻の麻酔)にアレルギーがありますが、胃カメラは受けられますか?
はい、可能です。
極細径スコープ(先端約5.4mm)を鼻または口から挿入し、キシロカインを含まない潤滑剤を使用します。さらに、注射による鎮静剤や鎮痛剤を併用することがほぼ必須となります。この方法で、多くの方が苦痛の少ない検査を受けられています。
Q13.
内視鏡検査で病気に感染することはありませんか?
ご安心ください。当院では厳格な感染対策を行っています。
内視鏡は検査ごとに専用の機械と薬剤で洗浄・消毒しています。
洗浄にはメーカー純正の専用洗浄機・消毒液・洗剤を使用しています。
処置具はすべて使い捨て製品、または滅菌したものを使用しています。
これらは日本消化器内視鏡学会のガイドラインに沿った方法で行っており、安心して検査を受けていただけます。
Q14.
胃カメラでどんな病気が分かりますか?
胃カメラでは、食道・胃・十二指腸の粘膜を直接観察でき、以下のような病気を調べることができます。
逆流性食道炎
食道がん・胃がん・十二指腸がんなどの腫瘍
胃潰瘍・十二指腸潰瘍
慢性胃炎・萎縮性胃炎(ピロリ菌関連の病気を含む)
ポリープ(食道・胃・十二指腸)
粘膜のびらん・出血・腫瘍などの異常
必要に応じて組織を採取(生検)し、より詳しい診断も可能です。
Q15.
胃カメラ(内視鏡)で咽頭(のど)や食道の病気も見ることができますか?
はい、見ることができます。
胃カメラでは、食道はもちろん、のど(咽頭)の病気も観察できます。
特に 飲酒歴や喫煙歴がある方、また飲酒で顔が赤くなる体質(フラッシャー)の方 は注意深く観察しています。
実際に、咽頭や喉頭の早期の病変を発見した例もあります。のどの病気をしっかり確認するには観察の工夫や技術が必要ですが、当院では咽頭・食道を含めて丁寧に観察しています。
Q16.
ピロリ菌を駆除した後も、胃カメラ(内視鏡)を受ける必要がありますか?
はい、定期的に受けることをおすすめします。
ピロリ菌を除菌しても、胃がんのリスクは完全になくならないため、定期的な胃カメラ検査が望ましいです。
また、ピロリ菌が駆除できたかどうかは胃カメラである程度確認できますが、正式には尿素呼気試験などの検査で判定します。
Q17.
生検をした翌日に注意することはありますか?
はい、便の色や体調の変化に注意してください。
便の色の確認稀に、生検やピロリ菌検査で組織を採取した部位から、後から出血することがあります。真っ黒な便(タール便)や鮮やかな赤い血が混じった便が出た場合は、すぐにご連絡ください。
その他の症状強い腹痛やふらつき、吐血などの症状があった場合も、ためらわず医療機関にご相談ください。
多くの場合は問題なく過ごせますが、便や体調に異常があればすぐに連絡することが大切です。
Q18.
検査後の食事やアルコールは飲んでも大丈夫ですか?
状況によって異なります。
観察のみで終わった場合→ 検査直後から普段通りの食事・アルコールが可能です。
生検(組織を採取する検査)を行った場合→ 当日は脂っこいものを避け、消化の良い食事にしてください。→ 当日のアルコールは控えてください。アルコールは出血の危険を高めるためです。
なお、もし出血が起こった場合の体への負担や緊急度は、年齢・体力・基礎疾患の有無・抗血栓薬の服薬状況・出血の量 などによって異なりますが、一般的にアルコールは出血のリスクを上げるため、検査当日は控えることが重要です。
最終監修:2025年9月6日(井星 陽一郎 医師)






